なぜ今さらブログなんてものを始めるのか。
理由は下記の2つである。
①備忘録をネット上にためるため
②人生のあれこれを可視化するため
①備忘録をネット上にためるため、は文字通りの意味である。日々、日記を書いて頭の整理や楽しかった記憶を残そうとしているが、どうも電子で整理したほうが色々と都合がよいことがわかってきた。
もっとも、電子のほうが都合がいいことは10年以上前から気づいていたため、今回踏ん切りがついたのは②の理由が大きい。
②人生のあれこれを可視化(アウトプット)するため。これは主に仕事での経験が大きい。
アウトプットがない
若い時から、「教養がある」という評価を受けていた。その真偽はわからないが、本を読むことは好きであり、読書範囲も漫画、哲学書、日本文学、実学書、興味が向いたものはなんでも読むようにしていた。
ある時から、それがまったく通用しなくなった。なぜか。私の「教養」が評価される機会がなくなったのである。
評価されるには、当然、「こいつは教養があるな!」と感じてもらう必要がある。私にとってそのタイミングは、「対面で話すとき」のみであった。
そしてその機会はコロナによって失われた。雑談時間がなくなったことは、私にとっては致命的だった。
そもそもの仕事のやり方も問題が多々あった。私のアウトプットは、そのほとんどが「会話」によるものだった。
つまり、話せばわかってもらえる、という前提で仕事をしていた。その割に、話にいく努力もしなかったし、会話以外のアウトプットもしていなかった。
仕事に対して、「受け身」であった。
そんななか、コンサルっぽい業務をやっている部署に配属された。はじめましての上司から、自社サービスのベンチマークを探すためHR系の施策の「事例収集」が課せられた。配属初日のことである。
夕方に業務の報告を求められて、こんな感じの会話をした。
「報告をしてくれ」
「○○社と××社には該当しそうな事例がありますが、まだ見つけられていません。明日も継続して調査します」
「…そう。で?報告は?」
「?先ほどお話しした通りです」
「お前は6時間ワークの時間があって、「頼まれたものは見つけられませんでした」と回答するつもりか?」
「…あてはつけたので、もう少し時間をください」
「……例えば、○○の施策はどんな点がよさそうだったの?」
「△△というところです」
「………とりあえず、△△について事実とお前の意見・仮説にわけてPPTで整理しろ。お前、俺がもし話しかけなかったら、何も仕事をしてない状態で一日を終えてたの、理解してるか?」
「いえ…」
「…………」
いまでこそずいぶん恐ろしいことをしていたなと思えるが、それまではまったく悪びれることもなく上記のような仕事をしていた。
当時の上司はゴリゴリのコンサルタント出身であり、それまでの仕事の仕方について様々なダメ出しをもらったことは人生の幸運であった。
どうやって改善したのか?
それから長い訓練を経て、「アジャイルで仕事をする」「バリュードリブンで仕事する」マインドを学んだ。詳細はここでは割愛するが、それらを達成するための前提となる手法が「アウトプットベース」であった。
リサーチ結果は、どんなに粗くても仮説をまとめたレポートを作成し、できていない個所を明確にした。提案書を作るときは、まずは骨子をexcelで組み立てて共有した。
新人研修の時に「10%レビューが大事!」「報連相は仕事の基本!」「いいからアウトプットを出せ!」とさんざん言われてたはずだったのに、本当に意味でその大事さがわかったのは随分と後になってからであった。
自身の読書についても、チームミーティングやSlackで共有するようにした。なんで読んだのか、ごく簡単な内容のサマリ、仕事においてどんな効果がありそうかを添えて。
例えばこんな感じに。
『超アウトプット入門』
週末読んだ本を共有します。ジュニアメンバの皆様におススメです!
・アウトプットベースで仕事をするメリットを、ストーリー仕立てでまとめている。
・アジャイル的な動きを加速する前提になりそう(アウトプットとは、「やったこと」ではなく「他社の目に見えること」)
・私のうまくいかなかった3年を見てきたのかと思ってびっくりした。
私は四捨五入で30歳という年齢である。決して若くはないため、そんなことに今さら気づいたのか!と怒られそうではあるが、許してほしい。
このブログは、私のような「凡人」が楽しく生きていくための備忘録である。
アウトプット思考は、仕事を楽しく、楽にしてくれた。だから記録しておきたいのだ。
こんな経験から、仕事だけでなく、いろいろとかじっている趣味についても、アウトプットベースで推進したほうが、人生が楽しくなりそうだなと思っている。
自分の頭の中を、ちまちまと転記していきたい。
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